成熟のレッスン

名前という、小さなマントラのようなもの

インドで授かった名前をめぐって揺れた心と、言葉が持つ不思議な力について
記憶の風景

薄明光線 — 過去と現在が、ふいに重なるところ

あの日の薄明光線は、ただの景色ではなかった。いまでも時々、過去と現在をつなぐ通路のように蘇る。
スピリチュアルな日常

飢えた願いではなく、満ちていく願いを

「飢餓のように飢えた願いを広げてはいけない。」その一文に出会ったとき、知っていたはずのことが、思いがけず深いところで腑に落ちた。願いは「欲しさ」からではなく、いま在るものに気づいたところから、静かに広がっていくのかもしれない。
音楽と思索

境界に立つ: Where Light Touches Shadow

水のように掴めないのに、心に残り続ける音。Agnes Obel「Riverside」に感じた境界線の揺らぎと、再生の直前の静けさ。
痛みと光の間

焚き火の夜:内側の世界が外側を創る

子どもたちの世代の若い友人たちと過ごした、焚き火のあたたかな夜。「内側の世界が外側を創る」という言葉の余韻を抱えたまま帰宅すると、思いがけず訃報が届いた。光と影が隣り合う、その夜に感じたこと。
記憶の風景

人生の後半に残る友情と夫の思い出

夫が他界してからも、変わらず声をかけ続けてくれたご近所の夫婦。家族でもなく、長い歴史を共にした友人でもない。それでも残ってくれた縁の温度を、メーリムの夜風の中で静かに受けとめた一夜の記録。
暮らしの風景

บ้านงามแสงเดือน 〜月の光のように、気づくとそこにあったカフェ

メーリムに住んでいたころには、すでにそこにあったらしい。月の光のように、必要なときにだけ姿を見せるบ้านงามแสงเดือนとの、少し不思議な出会い。
心に宿る星

北タイで出会った南十字星

北タイ、夜明け直前の空で出会った南十字星。探してもいなかったその朝、ふと振り向いた先に、揺るぎなく光る十字があった。航海者の道しるべとされてきた星が映し出したのは、外の方向ではなく、内側の軸だったのかもしれない。
旅と思索

窓の向こうには、肝臓で読む叡智という別世界があった

リス族の村のお葬式で供された黒豚。その命が、死者を送るだけでなく、村の行方や精霊の意志を読む媒介でもあったと知ったとき、私は「見えない世界への窓」を実感した。
旅と思索

精霊の休憩所 〜 リス族の村で見えた、境界の話

リス族の村で道路脇に置かれた古いベンチに、旅人の私たちは何気なく腰を下ろした。けれどそこは「精霊の休憩所」だった。知らずに越えてしまった境界が、旅の記憶を別の層へと開いていった。