記憶

生と死

天使以外の呼び方が見つからない

夫が旅立つ2日前に生まれた初孫。会えないまま逝った夫はフルネームを何度も呼び、家中を歩き回って喜んだ。三ヶ月後に抱いた柔らかさとおっぱいの匂いで、やっと息ができた。命は引き継がれ、いま小5の彼もやっぱり天使。
痛みと光の間

解決ではなく生き直し〜喪失のあとに起きること

「時間が解決するよ」と言われるたび、みぞおちにむなしさが落ちる。喪失は問題ではなく、世界の形が変わる出来事。私がしてきたのは解決ではなく、生き直しだった。
旅と思索

命を食べるという現実について

チェンダオ〜ウィエンヘーンの旅で胸に深く刻まれたのは、リス族の村のお葬式で供された黒豚の光景。命の痛みと、祈りと、そして「いただく」という行為の重さを、あらためて突きつけられた。
記憶の風景

sonderという感覚 〜 雨の夜に感じた世界とのつながり

深夜、雨音で目が覚めた。窓の向こうで、無数の人生が同時に流れていると気づく瞬間。〈sonder〉という言葉が、孤独とつながりをそっと結び直してくれた。
暮らしの風景

ペトリコールが運ぶ記憶の扉

雨が降る前、ふっと漂うペトリコールの香り。胸の奥がやわらかく揺れ、遠い記憶の扉が開く。雨は大地を洗い、新しい芽を育てる。私の心もまた巡りの中で息を吹き返す。その瞬間、私は呼吸し、見えないつながりに耳を澄ます。
ロック/プログレ

一生モノの愛聴盤〜Brian Eno『Another Green World』

15歳の私は、Eno『Another Green World』の1曲目「Sky Saw」に驚いて針を戻した。でも最後まで聴いた瞬間、世界が変わった。旅の記憶と重なる「The Big Ship」、FrippとPercy Jonesの手触りまで。
記憶の風景

失われたと思っていた優しさ

懐かしい思い出を辿る中で、失われたと思っていた優しさが、今も心の奥で息をしていると知りました。これは「記憶」と「いま」を結ぶ小さな手紙です。