旅と思索

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針仕事をする女性 ― モン族の村で考えた「美しさ」

モン族の村で出会った、針仕事をするひとりの女性。その顔に刻まれた深いしわは、老いではなく、厳しくも誠実に生きてきた時間そのもののように見えた。美しさとは何かを、静かに問い直す旅の記録。
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モン族の魔除け ― 見えない世界と生きる

山のモン族の村で見つけた、風に揺れる小さな魔除け。それがただの飾りではなく、人々がずっと守り続けてきた祈りの形なのだと、私はこの旅で心で感じることができた。
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窓の向こうには、肝臓で読む叡智という別世界があった

リス族の村のお葬式で供された黒豚。その命が、死者を送るだけでなく、村の行方や精霊の意志を読む媒介でもあったと知ったとき、私は「見えない世界への窓」を実感した。
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精霊の休憩所 〜 リス族の村で見えた、境界の話

リス族の村で道路脇に置かれた古いベンチに、旅人の私たちは何気なく腰を下ろした。けれどそこは「精霊の休憩所」だった。知らずに越えてしまった境界が、旅の記憶を別の層へと開いていった。
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インディ・ジョーンズと私の山道ドライブ

急勾配の山道は、ひとりでは絶対に無理だと思っていた。でも友人たちと笑い、インディ・ジョーンズを大合唱しながら進んだら、怖かった坂はいつの間にか越えていた。動いたのは車だけじゃなく、私の内側の地図だった。
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命を食べるという現実について

チェンダオ〜ウィエンヘーンの旅で胸に深く刻まれたのは、リス族の村のお葬式で供された黒豚の光景。命の痛みと、祈りと、そして「いただく」という行為の重さを、あらためて突きつけられた。
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星が見えなかった夜、火が語っていたこと

星が美しいことで知られるチェンダオ北ウィエンヘーンの山へ。乾季にもかかわらず雨に見舞われ、星は見えなかった。それでも焚き火を囲み、香りと揺らめきに包まれた夜は、人の記憶に残る原初的な癒しを思い出させてくれた。
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タンザニア真夜中の荒野〜闇と星とトーキングドラム

タンザニアでヒッチハイク中の真夜中。焚き火の外で星のざわめきを聴き、宇宙に呑み込まれる感覚に震えた。遠くのトーキングドラムが「孤立していない」と告げ、トゥツオーラとイーノの音が後年それを呼び戻す。
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ナーガの泉

ランパーンにある ロムプーキアオ(Lom Phu Khiao – 青い湖) は、緑豊かな森に抱かれた、水鏡のような秘境だ。湖を囲む石灰岩の壁は静かな守護者のように佇み、その内側に広がる水は澄み渡り、わずかな風にも柔らかな波紋を響かせながら、...
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虐げられた人々

山奥の村で出会ったムラブリ族の暮らし。その静かな時間の中で感じたのは、「文明は誰の速度で進むのだろう」という問いでした。進歩の影に立たされる人たちの存在。そして、文明の側にいる私自身への視線——そのとき心に響いていた「ビドロ」の重たい音とともに振り返ります。